靴の迷走(ランニング)

ハイレゾやLP音源は、プラシーボもあるかもしれないが、もっぱら女性ヴォーカリストがいい。柴田淳原田知世を聴いている。

 

そんなことはさておいて、コロナ禍でランの強度を上げた練習や、距離を伸ばすことができないと前に書いた。なので座学という名のネットショッピングに走る。靴の研究とか、走り方とか、快適な練習時の服装とか。今後の市民ランナーとしての自分の方向性(なんだそれ)などもいちおう考えるが、けっきょくは「消費」に絡みとられる我が身の卑小さよ。

 

スピードや強度を上げられなければ、質を、ということで、さいきんのEペース(VDOT参照)でのランは(Eペース主体にならざるをえないが)、筋力を鍛えるべくベアフット系のシューズを履いて走っている。ベッドロックサンダル、ルナ、メレルのヴェイパー・グローブなど。

 

ふだんアルトラのゼロドップシューズを履いているので、ふくらはぎの痛みはそんなに出ないのだが、サンダルで長めに走るとふくらはぎというよりは腱にくる。クッションのないサンダルでは、よりカカトで着地したくないがため無意識にフォア〜ミッドでの着地になっているのかもしれない。

 

クッションのある靴ならある程度雑に着地しても問題ない部分が、サンダルでは露見するのかもしれない。サンダルで走るのはソリッドでブレがない感じが楽しい。おかげでブレの大きいニットアッパーとか、厚底で横方向のブレが出やすい靴では走りたくなくなってしまった。例えばアルトラのエスカランテ、ナイキのズームフライ フライニット、ズームフライ 3など(それぞれ、長所を生かせばいいシューズです)。そもそもスタックハイトのある靴は気持ち悪く感じるかもしれない(でもナイキのカーボンソールが速いのは否定しない)。

 

なので、サンダル以外のデイリートレイナーに悩んでいる。候補としてはアシックスのエヴォライド。これは価格が安いし、重量が軽くシューズ前後のスタックハイト差も少ない、アシックス特有のしっかりしたヒールカップ(伝聞)でいいのだが、そもそもソールが厚いのが自分にとっても難点で、もっとダイレクト感が欲しい。

 

いまひとつは、アディダスのアディゼロジャパン・ブースト5で、タクミ・レンの後継?になるのだろうか。これはドロップが10mm近くあるはずなので、そこまでいらないが、まあワイドバージョンもあるし、エヴォライドよりたぶん軽い。コロナでお店に行きづらいがいちど足入れをしてみたいシューズではある。タクミ・レンは数年前にトレーニングシューズとして多用していたが、とても印象がいい。ラストが自分の足に合って、アッパーのホールド感がしっかりしていればそれでいい。靴を軽く感じるかどうかは、アッパーがしっかりしているかどうかによる部分がおおきい。

 

まあ、デイリートレイナーという観点では手持ちのナイキのズームペガサス36で必要充分かもしれない。前足部のスタックハイトは低く、横ブレもほとんど感じない(本記事に直接関係ないがリアクト厚底の37は自分としてはちょっと残念な方向に「進化」している)。この靴ではまだ200kmしか走っていないので、これを主力に使うべきであることは当面のあいだ間違いのない事実。

 

消費してマーケットをまわす、という金科玉条のもとにおいても、ひとりの人間の理性によるコントロールという観点では、「無駄遣い」はやはり否定されるべきだろう。