読書記録『会社を変える分析の力』(河本薫)

 

久しぶりのブログアップ。通勤時間がないと、やはり読書量は大きく減る。だが本は買ってしまうので、未読のものが貯まっていく。

 

ちょっと前に買った本書。積読状態になると何が良くないかというと、たまにその本を選んだきっかけを忘れる、ということだ。この本も、はて何だったろうかと思ったが、いまいち思い出せない。さておき、読んだからにはアウトプットもしておこうと新年のイベント的に軽く奮い立ち、久々にブログに書いている次第。

 

「会社を変える分析の力」とは、分析の方法論ではない。分析をする明確な目的をしっかり捉え、ビジネス上のインパクト(影響の大きさ)や論理性(自他ともに納得感を得られる)を考慮した上で、会社の意思決定に貢献する。さらにその意思決定により、ビジネスとしての成功・改善(売上や収益の向上)まで、当事者として関与し続ける胆力があること。だいたい要約としてはこんな感じ。

 

最近たまたま某ビジネススクールの単科に通って定量分析をやっていて記憶に新しいこともあって、言っていることは同じと感じた。そもそもの目標・目的の確認、データによる仮説の設定と検証との繰り返し。事業に与えるインパクトの大小は常に意識。分析の結果は、データや計算結果の羅列ではなく、当事者に言語でシンプルに分かりやすく伝えることができなければならない。また、分析を当事者に納得させるだけではなく、その改善が実際に現場で使われるまで関わり続けること。

 

コンサルティングの仕事って、こんなことをやってるんだろうな、と思いながら読んでいた(やったことがないので)。これで金を稼いでいるのだから、コンサルの人たちは相当の精神力・体力があるのだろう。自分に足りないのは、そのへんの胆力。そのプロセスにゲーム的な楽しみがあると思えば興味をそそらないわけでもないが、やはりそれを成し遂げる持続力と集中力には自信を持てない。

 

初読ではいまいちイメージしにくい感じですが、「ビジネスにおける分析」に興味があれば、読む価値ありと思います。