雑感 ランと糖質と映画と

ひさびさに長めの距離30kmを走った。ラスト5kmくらいでやや心拍が上がりだしたものの脚が終わるようなこともなく気分は上々。ラスト1kmの登りからのスプリントもできたので状態は悪くない。去年の末にランのフォームを客観的に診察してもらって以降、調子がいい。やはり重心の真下で着地することが重要。それによって12月から改めて使いだした多少厚みのあるソールの靴も生きる。おそらく体の前で着地するような走りかた(ブレーキを膝で受ける)で話題の厚底シューズ(ちなみにナイキではない)を履いたら、膝を壊す。着地と足が地面を離れるタイミングの間のタイムラグが、相対的に大きくなり、感覚と実際の物理的な動きに差が生まれて体に負担がかかるからだと思う。できるだけ重心の真下で踏み切り、地面からの反発を受けるほうが、タイムラグがない。ここでいう重心というのは骨盤から背骨の、自然な弓なりのカーブを作った姿勢における水月から胸にかけての部分。そこを中心としてボールが前にバウンドしているイメージで、かつ、脚で蹴らないフォーム。

30km走ったあとに糖質をがっつり補給すべくパスタを茹でたのだが、水切りでミスって半分か2/5の分量を流しに落として台無しにした関係で、やや糖質不足に陥った。1週間の出張明けから、割と今週はタイトだったので家に食料がない。独身貴族の弱みである。18時から映画「デトロイト」を観ることにしていたので、その前に川崎で補給(というとそっけないので「食事」)。いきなりステーキでも行こうかなと思ったが、なんか面倒で、横浜家系のラーメン屋に。

その川崎駅前の某店は、1年くらい前にリニューアルなのか経営者が変わったのか、急に混み出したので並ぶとか面倒で足が遠のいていた。あと去年の初頭は、5月のフルマラソンに向けて体重を落とし始めていたので、糖質制限とまではいかないがラーメン屋にはいかないようにしていたので、ますますその傾向は強くなっていた(いまはウルトラマラソンとかウルトラトレイルに照準を絞っているので、糖質を制限するとかいってられない)。きょうは混雑前の17時台であったし、いってみようという気になった。店内はとてもキレイになって味はどうなのか、某チェーンのようなマズさに陥落していないか気になったのだが、味はほぼ変わらず安堵。以前の自分のその店の定番、「麺硬めの脂少なめ」も再現できた。

デトロイト」は長尺だが飽きることなく、よい映画、といったら語弊があるが、満足度は高い。同じ黒人差別の実話に基づいた映画という意味では、少なくとも絶賛された去年の「ドリーム」よりも作品としては断然気に入った。「ドリーム」は黒人で女性が主人公だったので、「マイノリティ差別とそれを克服するアメリカ」みたいなテンプレートが商業ルートで乱発されることにやや嫌悪を覚える自分には、ドキュメンタリータッチの「デトロイト」のほうが肌に合った。デトロイトの「狂った」警官を演じたウィル・ポールターの演技は、半ばステロタイプとなったヤバい白人(差別的な意図はありません)を堂々と完璧に演じており、演技であることを感じさせない。彼が出ていた「レヴェナント」の印象は個人的には薄いが、「なんちゃって家族」はよく覚えている。あれはよいコメディだった。