- 作者: 見田宗介
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2001/06/15
- メディア: 文庫
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しかし、中盤以降、賢治のパーソナリティに迫るところはおもしろい。賢治の出自に由来する罪の意識とか。自らを「修羅」とする賢治のこころの在り方とか。ちなみに著者はこの本を「ふつうの高校生」に読んで欲しいと思って書いたらしいが、高校当時の自分を考えても「ふつうの高校生」にはまず読めない。現代文のテストで出たら出題者に殺意を覚えるレベル。もちろん、読みやすさを重視することでクオリティを下げることはしていないと断っているけれど。