読書記録『これで見納め-絶滅危惧の生きものたち、最後の光景』(ダグラス・アダムス、マーク・カーワディン)

 

ダグラス・アダムス氏は『銀河ヒッチハイク』というシリーズのユーモアSF小説で有名らしいが、初読。きっかけはノンフィクション作家の高野秀行氏が推薦していたし、動物が個人的に好きなので。ダグラスが絶滅危惧種を取材すべく、辺境の地に赴く、という内容。

 

コンテンツはけっこうシリアスながら軽妙で、絶滅危惧種そのものというよりも、その「保護」とそれを取り巻く人間たちを描いている。漱石だったか(違ったか?)が、「ユーモア=自己客観視」みたいなことを書いてたが、この本はその最たるものという感じ。翻訳なので原文の勢いがどれほど日本語で表現されているか興味がある。

 

難点はみすず書房で古本じゃないと高くて買えない。文庫化してほしいものだ。