読書記録『白鯨 モービィ・ディック 上』(メルヴィル、千石英世訳)22-2018

『白鯨』は前に新潮文庫の田中訳を読んでいて、次は岩波の八木訳をいつか読もうと思っていたのだが、先に読んだ高橋源一郎柴田元幸の対談本で、この千石訳が絶賛されていた(柴田氏が自分で再訳したいと思っていたが、千石役が出たのでもう必要ないかな……みたいな内容)ので。

ひさびさに読んだが、この小説の「なんだかよく分からないし、全体もなかなか捉えがたいが、とてつもなくすごい感じ」はたまらない(解説にも言及されている)。こういう小説が世界にあること自体に、ありがたみを感じる。本を読んでいてよかったと心から思える読書体験。