読書記録『反復』(キルケゴール)14-2018

反復 (岩波文庫)

反復 (岩波文庫)

幾度となく読んでいるが、今回はものすごく久しぶりに読んだ。なんで読み返す気になったのか忘れたが、そういえばさいきん内村鑑三に興味を持っていて、関連の本を読んでいたらキルケゴールに言及されていた。キリスト教とか、哲学がらみのひとはだいたいキルケゴールを読んでいる印象がある。

キルケゴールの本は、信仰とか、思想とか、小難しい印象があるのかもしれないが、単純に文学としておもしろい。かれが「反復」に失敗する、この『反復』もまた、愛嬌があって誠実で美しいと思う。女子を誘惑しておきながら一方的に婚約を破棄した自分自身の経験に基づいて書かれた小説(なのか?)『誘惑者の日記』(ちくま文庫)もひさびさに読んでみようか。