読書記録『俘虜記』(大岡昇平)

俘虜記 (新潮文庫)

俘虜記 (新潮文庫)

夏に読み始めて進捗はやたらダラダラ。通勤電車で少しずつ読んでいたのでしょうがないということで。戦場を描いているが、いわゆるふつうの「戦争もの」ではない。大岡自身が1945年に米軍の捕虜となるまでにあった戦闘における自己分析、俘虜となってからのかれの人間観察眼はとても興味深い。いままで読んだアジア・太平洋戦争関連の本のなかではもっとも人間的な共感を覚えたといえるかもしれない。