- 作者: 新田次郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/03/10
- メディア: 文庫
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百姓一揆の混乱のなか、誤って妻を殺害してしまったのちの播隆が出家し、修行を重ねながら笠ヶ岳を再興、そしてついに槍ヶ岳に登頂する。好きか嫌いかでいえば好きな小説だし、北アルプスのフレッシュな記憶を持ち帰ったばかりの自分としてはかなり楽しく読んだ。しかしながら、宗教ものというのは、筆者がその宗教に強いこだわりを持っているのといないとでは、その描きかたの深さが大きく違うような気がする。例えば遠藤周作なんかと比較してしまうとなんとなく浅はかな印象になってしまうのは否めなかった。