読書記録『マリアビートル』(伊坂幸太郎)

近年の伊坂作品ではいちばん好きかな(文庫しか読んでませんが)。小説のテクニックが表に出ていないというか、「おもしろいものを書こう」という意図が裏に隠れていて、読者は物語の進行に集中できる。東京発の新幹線「はやて」のなかで起きる、殺し屋たちの闘いはユーモラスで力強い。

「なぜ人を殺してはいけないか」という問いが物語のひとつの柱となっている。東北新幹線のユーザーは臨場感を持って読める、かも。ちなみに『グラスホッパー』(角川文庫)の続編とのことです。内容を忘れたので読みなおしてみます。