読書記録『仮釈放』(吉村昭)

仮釈放 (新潮文庫)

仮釈放 (新潮文庫)

不倫した妻と、不倫相手の男の母親を殺した罪で無期刑に処せられ、16年後に仮釈放された男のお話。これまで読んだ氏の小説のなかではかなり好きなほうです。多くのほかの作品と異なりノンフィクションに基づいてはいないらしいですが、なにかよくわからない力に絡みとられ殺人を犯してしまう人間の姿が淡々と描かれる。日本酒でいうと超辛口のあじわい。