読書記録

古代への情熱―シュリーマン自伝 (岩波文庫)

古代への情熱―シュリーマン自伝 (岩波文庫)

極貧の境遇から勉学に励み、ビジネスマンとして成功し、その資産でもってトロヤの発掘に身を捧げた男、シュリーマンのお話。ディティルが深く描写されていないのでイマイチおもしろみに欠ける気が。

経済的な成功を成し遂げ、子どものころからの夢を実現したシュリーマン。すごいなあ、かっこいいなあ、とは思うが、この本で描かれているかぎりでは、自分が彼のようになりたいとは思わない(もちろん思ってもなれないが)。それは経済的成功にたいして自分が、それほどのプライオリティをおいてないからだと思う。

自分より若い世代には、価値観が多様化し、それぞれが自分にとって生きるに値する生を模索しなければならない現状において、シュリーマンのように情熱に燃えて生をまっとうしてほしいと思う。