2017年日本公開で鑑賞した映画のおさらい(最終版)

年をまたいでしまったが、2017年に日本で公開され、実際に観に行った映画のおさらいは下記のとおり。「この世界の片隅に」は年初に観たし、ロングランなので入れてもいい気がしないでもないが、2016年公開なので外してある。各方面で評価の高い「アトミック・ブロンド」は、ありがたいことにキネカ大森で年末から上映してくれるらしいので、新年早々に観に行こうと思う。

ネオン・デーモン
沈黙 サイレンス
人魚姫
ラビング
キングコング 髑髏島の巨神
ナイスガイズ!
雨の日は会えない、晴れた日は君を思う
ラ・ラ・ランド
3月のライオン(前後編)
哭声 コクソン
ムーンライト
ゴースト・イン・ザ・シェル
アシュラ
メッセージ
ハクソー・リッジ
ライフ
マンチェスター・バイ・ザ・シー
パターソン
ダンケルク
エル
新感染
ベイビー・ドライバー(残念ながら飛行機で鑑賞)
エイリアン コヴェナント
三度目の殺人
ドリーム
アウトレイジ最終章
エルネスト
ブレードランナー2049
ノクターナル・アニマルズ
ローガン・ラッキー
ゴッホ 最期の手紙

ゴジラ 怪獣惑星
探偵はBARにいる 3
否定と肯定
オレの獲物はビンラディン
オリエント急行殺人事件
オール・アイズ・オン・ミー

ということで、自分のための備忘録的ベスト9。これらは甲乙つけがたい。

「沈黙」
遠藤周作の小説をスコセッシがようやく世に出した、日本における隠れキリシタン弾圧の物語。そもそも原作からして好きなのでやや贔屓目。日本ではイッセー尾形の名演など日本人キャストの注目度がとうぜん高くなってしまうが、売れっ子のアンドリュー・ガーフィールドアダム・ドライバーが宣教師役で大活躍。台湾ロケのためか、森の音や雰囲気が亜熱帯なのが個人的に非常に残念だった。書いてたら及第ではないような気がしてきた。原作の再現度が非常に高いという声も、その逆もある。自分としては、側はよくなぞられているようにみえるが、肝心の信仰の部分は深く描けていない、というか限界があると思っている。スコセッシはよくやっている、ありがとうと思う。岡田斗司夫が言っていたが、この原作の世界を映画で表現するのは非常に難しい。とにかく、これをきっかけに原作にもっと関わり合いたいと思った点で意義のある映画と思う。

「ナイスガイズ!」
何も考えず笑いたい気分の時に観に行って、期待を裏切らなかった、あるいはそれ以上に楽しませてくれた映画。今年いちばん好きだといえる作品のひとつ(ベストワンは拮抗しているので)。デコボコ探偵のやりとりと、ダメ人間のゴズリングが嫌味なく笑わせてくれる。娘役もかわいい。
ちなみにおなじクライム・コメディの「ローガン・ラッキー」もかなり期待度が高かったのだが、最後のタネ明かしが説明的すぎて萎えた。笑いにもキレがなかった。

「雨の日は会えない、晴れた日は君を思う」
ジェイク・ギレンホールは「なにかを失った」あるいは「なにかに取り憑かれる」人物の役が多いような気がするし、実際にかなりうまい。妻を事故で失ったがなぜか「悲しむことができない」男が、周りのものを解体(原題は「Demolition」)していくお話。あまりメディアに話が上らなかったと思うが、これは海外では2015年公開だったからか。

「ムーンライト」 
詩的でとてもパーソナルで大切な作品になった。

「アシュラ」 
アジアの街の胡散臭さ、ヤバさの過剰さ(たぶん)が凄まじく良い。笑えるしね。

「パターソン」
詩的でとてもパーソナルで大切な作品になった。その2

ゴッホ 最期の手紙
多数の画家が参加して作られたアニメーション。ゴッホ調の画の雰囲気に完全に世界を持っていかれる。

ブレードランナー2049」
映像美。ゴズリング愛。

ノクターナル・アニマルズ
ただただ怖いが、ギレンホール愛。

むりやりベスト3をあげるとすれば、「ナイス・ガイズ!」「ムーンライト」「パターソン」。次点で「アシュラ」。