読書記録『ネオ・ファウスト』(手塚治虫)

ネオ・ファウスト (朝日文庫)

ネオ・ファウスト (朝日文庫)

先に読んだ『ルードウィヒ・B』と並ぶ、手塚治虫の未完の作品。当然ながら永遠に最後まで読むことができない。これまた前に読んだ『MW(ムウ)』と同じように、読んでてあまり気持ちの良くない作品。主人公と悪魔とのやりとりは楽しいともいえるが、主人公「第一」(途中で名を与えられる)の人格がよくわからず、そこが不安を感じさせるのかしらん。ストーリーの構造にはびっくりするし、思わず読み返してしまう。

巻末の解説にもあるが、手塚治虫はこのあとバイオテクノロジーを主なテーマとして描く構想があったらしいです。不可能だが、やはり読了したい。